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介護のデイサービス(通所介護)とは?対象となる人や回数を解説!

2025.03.17

仕事などがあり日中自宅での介護が難しい方も多いでしょう。

デイサービス(通所介護)はそんな方のために介護や支援が必要となる方に通所してもらい、食事や入浴といった日常生活の支援を提供するサービスです。

この記事ではデイサービスの対象となる人はどんな人か、どのくらいの回数通うことができるのかなど、具体的な事例を元に解説します。

介護のデイサービスとは?

デイサービスの正式名称は「通所介護」です。名前の通り、利用者が施設に通う(通所する)ことで介護を受けられます。

デイサービスは利用者ができる限り、自宅において自立した生活を営むことを目的としています。身体機能の維持や向上を目指し、食事・入浴・機能訓練などの支援やサービスを受けることが可能です。

デイサービスの対象となる人は?

介護度は、要支援1・2と要介護1〜5の7段階に分けられています。デイサービスの対象となるのは、そのうち要介護1〜5に該当する人です。要支援1・2の人は、デイサービスを利用できません。

要支援とは、日常生活における家事や身支度などで一部支援が必要な状態です。一方、要介護とは、寝たきりになったり認知症になったりして、常に介護が必要な状態を指します。

デイサービスの目的は、利用者が1人で日常生活を送れるようにサポートすることです。そのため、常に介護が必要な要介護1〜5の人が対象となっています。

参考:要介護認定はどのように行われるか|厚生労働省

デイサービスの利用に必要な料金は?

デイサービスの料金は、介護度によって異なります。1回あたりの費用を以下の表にまとめました。

介護度

1回あたりの料金

要介護度1

658円

要介護度2

777円

要介護度3

900円

要介護度4

1,023円

要介護度5

1,148円

上記は、通常規模の事業所の料金です。デイサービスの事業所の規模や所要時間によって、料金は変わります。

1回あたりの料金が約700円〜1,000円になるのは、介護保険が適用されているからです。デイサービスの利用料金は介護保険の対象で、利用者の負担は1割となります。

また、利用料金のほかに日常生活でかかる費用も別途発生しますが、そういった費用は保険の適用外です。そのため、食事代やおむつ代などは利用者の全額負担となります。

参考:どんなサービスがあるの? - 通所介護(デイサービス)|厚生労働省

デイサービスではどんな支援が受けられる?


デイサービスで受けられる主な支援は、以下の通りです。

  • 健康チェック
  • 食事提供
  • 排泄介助
  • 機能訓練
  • レクリエーション
  • 入浴介助

機能訓練とは、歩行訓練・ラジオ体操・ストレスなどです。運動やリハビリが中心となっており、身体機能を維持したり向上させたりする目的で実施されます。

レクリエーションとは、認知機能のトレーニング・趣味・アクティビティなどです。多様なレクリエーションが用意されており、気持ちをリフレッシュさせられます。

ただ、支援によっては追加料金がかかるため注意しましょう。追加料金の対象となるのは、入浴介助・栄養改善・個別の機能訓練などです。デイサービスの公式サイトで事前に確認しておいてください。

デイサービスを利用するにあたって必要な手続き

デイサービスを利用するには、以下の流れで手続きをする必要があります。

  1. 要介護認定を受ける
  2. 施設を探す
  3. 施設へ申し込む

①要介護認定を受ける

最初に要介護認定を受ける必要があります。市区町村の「地域包括支援センター」で申請してください。申請をすると市区町村の職員が自宅を訪問し、聞き取り調査が行われます。

調査が終わると、二つの判定が実施されます。一次判定はコンピュータによる判定、二次判定は介護認定審査会による判定です。二つの判定を基に介護度が決定されますが、「非該当」という判定になる場合もあります。

認定の結果が分かるのは、申請した日から30日以内です。30日以内に通知しなければならないと決まっており、もし遅れる際は見込みの時期と遅延理由が通知されます。

②施設を探す

認定結果が出て要介護1〜5に認定されたら、ケアマネージャーにケアプランの作成依頼をしてください。そのケアプランを基にデイサービスの施設を選定します。

選び方のポイントを以下にまとめました。

  • 施設の体制や雰囲気
  • 食事の内容
  • レクリエーションの種類
  • 入浴の方法
  • 通いやすさ

デイサービスの施設は非常にたくさんあるので、自身や介護対象者に合った施設を選んでください。譲れない条件に当てはまっている施設をいくつかピックアップして、複数の施設を比較するのがポイントです。

③施設へ申し込む

デイサービスの施設が決まったら、ケアマネージャーに申し込み手続きの依頼をしてください。ケアマネージャーと施設の担当者が面談を行い、施設におけるサービス内容の確認や介護対象者の情報共有などが実施されます。

面談や利用日などの調整が済んだら、施設と契約しケアプランにも同意してください。これらが終われば、デイサービスを利用できます。

デイサービスを利用するメリット・デメリット

デイサービスを利用するメリットとデメリットを紹介します。メリットやデメリットも確認したうえで、実際にデイサービスを利用するか検討してください。

デイサービスを利用するメリット

デイサービスを利用するメリットは、以下の通りです。

  • 食事の栄養バランスを改善できる
  • 施設の利用者とコミュニケーションを取れる
  • トレーニングや機能訓練を受けられる
  • レクリエーションやアクティビティでリフレッシュを図れる

デイサービスを利用すれば、栄養バランスの整った食事を摂れるのがメリットです。咀嚼しやすい料理を作ってもらえたり、口腔ケアもしてもらえたりする場合もあります。

施設にいる他の利用者ともコミュニケーションが取れる点も魅力です。趣味仲間を作れたり、施設の職員の方とも会話を楽しんだりできるでしょう。

また、トレーニングや機能訓練を受けられるほか、アクティビティやレクリエーションでリフレッシュを図ることも可能です。身体機能の維持・認知症の予防などに期待できます。

そして、介護対象者の親族にもメリットがあり、日中の時間を介護以外のことに利用できます。

介護をするにあたって、会社を休業する必要がある人もいるでしょう。デイサービスに申し込めば日中が空くので仕事を休む必要がなくなります。フルタイムもしくは時短勤務で働き続けることができ、収入が減る心配もありません。

デイサービスを利用するデメリット

デイサービスを利用するデメリットは以下の通りです。

  • 人と関わることが苦手な方には合わない可能性がある
  • 費用がかかる

デイサービスには他の利用者もいるため、人と関わることが苦手な方には合わない可能性があります。レクリエーションやアクティビティの時間は、精神的に負担になるかもしれません。ただ、他の利用者との交流が苦手な場合には、施設側が配慮してくれることもあります。

また、デイサービスの利用には費用が発生します。介護保険が適用されるため施設の利用料金は抑えられますが、おむつ代や食事代などは実費負担です。他にも、サービスや支援内容によっては追加料金が発生することもあるので、事前に確認しておきましょう。

自身に合った介護のデイサービスを選択しよう


介護のデイサービスを利用すると、様々なサービスや支援を受けられます。また、利用者にも家族にも多くのメリットがあるので、気になった方はぜひ申し込みを検討してみてください。

ただ、施設についてあまり調べなかったり、一つの施設だけを確認してすぐに申し込んだりするのは避けましょう。デイサービスの施設は非常に豊富にあるため、利用者に合いそうな施設を複数ピックアップして比較することが大切です。


実際にデイサービスを利用するのは介護対象者なので、時間をかけて検討しましょう。